■最適停止の理論(その5)

箱の中に異なる整数が書かれたn枚のカードが入っている。

そこからカードを1枚ずつ取っていき、選ぶか捨てるの選択をする。(捨てたカードは箱には戻さない)

取り出す人はカードの枚数は知っているが、整数の最大値は知らないものとする。、

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戦略

[1]最初のk枚までは必ず捨てることにする.

[2]k+1枚目以降は、それ以前に引いたカードの最大値より大きければそれを選び、そこで終了となる。

[3]n枚目まできたら、それを選ぶ。

最大値が書かれたカードを取り出すことができる確率をPn,kとする。

  [参]清史弘「数学的思考の日常」、現代数学社

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nが大きい場合は、Pn,kは積分で近似できて、

Pn,k=∫(k,n)kdx/nx=k/n・log(n/k)

n/k=xとおいて、連続関数のように見なすと

Pn,k={logx}/x=u(x)

u(x)はx=eで最大値1/eをとる。

kがn/e(~0.3679n)の近くで最大となり、その値は1/e(~0.3679)で近似できることになる

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