■最適停止の理論(その3)

箱の中に異なる整数が書かれたn枚のカードが入っている。

そこからカードを1枚ずつ取っていき、選ぶか捨てるの選択をする。(捨てたカードは箱には戻さない)

取り出す人はカードの枚数は知っているが、整数の最大値は知らないものとする。、

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戦略

[1]最初のk枚までは必ず捨てることにする.

[2]k+1枚目以降は、それ以前に引いたカードの最大値より大きければそれを選び、そこで終了となる。

[3]n枚目まできたら、それを選ぶ。

最大値が書かれたカードを取り出すことができる確率をPn,kとする。

  [参]清史弘「数学的思考の日常」、現代数学社

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最大値をMとする。n枚のカードの並べ方はn!通り。

l(k+1≦<l≦n)回目にMを引くような並べ方を考えると

[1]最初からl-1枚目までに、M以外のn-1枚からl-1枚を選ぶので(n-1,l-1)通り

[2]この範囲の最大値はk番目までに入るように配置する(k通り)

[3]この範囲の最大値位階のカードl-2枚を配置する方法は(l-2)!通り。

[4]残ったn-l枚をl+1枚目以降に配置する。(n-l)!通り。

Mをl回目に選び出す方法は[1]・[2]・[3]・[4]=k(n-l)!/(l-1)通り

l=k+1,k+2,・・・、nの和をとって、

Pn,k=Σk/n(l-1)

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