■2次曲線の焦点の軌跡
円が直線上を回転するとき,円の中心が描く軌跡は定直線に平行な直線となります.円を正方形に置き換えてみると,頂点が回転中心となりますから,正方形の中心は中心角π/2の円弧を連ねた波型曲線を描きます.正三角形の場合,その中心(重心)は中心角2π/3の円弧をつないだ曲線になります.
一般に,正n角形の場合,中心角2π/nの円弧をつないだ曲線となるのですが,円の場合は正n角形のn→∞のときの極限として,平行線を描くというわけです.
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【1】2次曲線の焦点が描く軌跡
2次曲線(楕円・放物線・双曲線)が基線上を転がるときに,焦点の描く軌跡について考えます.曲線の転がりを簡単に表せるように,2次曲線を極座標表示を用いて
r=l/(1+ecosθ)
と定義します.(e:離心率,l:最近接点距離).その方が曲線の転がりを簡単に表せるからです.
とはいっても,解曲線がサイクロイドのような簡単な式で表すことができない場合も多く,ここでは答えを述べるにとどめますが,焦点の描く軌跡はそれぞれ,
楕円(0≦e<1) → アンデュラリー
放物線(e=1) → カテナリー(懸垂線)
双曲線(e>1) → ノーダリー
となることが知られています.
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