■ゼータ関数とガンマ関数の相似性(その2)
ガンマ関数の積についての有名な公式
Γ(x)Γ(1-x)=π/sinπx・・・相反公式(相補公式)
Γ(1/2+x)Γ(1/2-x)=π/cosπx
Γ(x)Γ(x+1/2)=√πΓ(2x)/2^(2x-1)・・・乗法公式(倍数公式)
の相反公式(相補公式)
Γ(x)Γ(1-x)=π/sinπx
を用いると
ζ(s)=2Γ(1-s)sin(πs/2)(2π)^(s-1)ζ(1-s)
となりますが,さらに乗法公式(倍数公式)
Γ(x)Γ(x+1/2)=√πΓ(2x)/2^(2x-1)
を用いれば
sin(πs/2)=π/Γ(s/2)Γ(1-s/2)=√πΓ((1-s)/2)/2^sΓ(1-s)Γ(s/2)
より
π^(-s/2)Γ(s/2)ζ(s)=π^((1-s)/2)Γ((1-s)/2)ζ(1-s)
と整理されます.
これは
ζ(s)=π^(s-1/2)Γ((1-s)/2)/Γ(s/2)ζ(1-s)
の形にも書けるのですが,前者の方がより対称性の高い形でしょう.
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かくして、ゼータ関数の対称性はガンマ関数の対称性
Γ(s)Γ(1-s)=π/sinπs
に補ってもらうとs=1/2を対称軸とする左右対称な美しい形に書くことができることがわかりました.
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