■ゼータ関数と三角関数の相似性

円に内接する正n角形を考える。

円周上の動点からn個の頂点までの距離の2m乗和は,定数となって

2mCmn  (n>m)

に等しい(セームールの定理).

2m+1乗和は定数にならない.

n個の頂点までの距離は三角関数で与えられるが、偶数乗は定数・奇数乗は定数にならないという類似の図式は

ゼータ関数の特殊値にみられる特徴的なものである。

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また、中央二項係数

  2mCm

は、ゼータ関数と強く結びついている。

決して有名とはいえないのだが,次のようなゼータ関数に帰着する無限級数(n=1~∞)が知られている.2項係数nCkを(n,k)と書くことにすると

  Σ1/(2n,n)={2π√3+9}/27

  Σ1/n(2n,n)=π√3/9

  3Σ1/n^2(2n,n)=ζ(2)

  12Σ(2-√3)^n/n^2(2n,n)=ζ(2)

  5/2Σ(-1)^(n-1)/n^3(2n,n)=ζ(3)

  36/17Σ1/n^4(2n,n)=ζ(4)

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