■結晶の相転移モデル(その4)
数年前、京都大学でヨハネス・シェンケ先生によるシャッツ・キューブ(kaleidocycle)の講演を拝聴した。
そのとき、彼はすでに美術館前のあるようなkaleidocycleを数基製作していた。彼はこの方面の第一人者であることを知った。
今年の京都大学での彼の発表は、kaleidocycle運動の不変量を見つけたというものであった。
F(x)=Σ{sin(nπx)}^2m=constant
彼が誰かこのような不変量を知らないかと参加者に訊ねてきたので、それはセームール(セイモア?)の定理そのものになっていると答えた。
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それが縁となって、世間話をしているうちに
彼は旧東ドイツ出身、ベルリンの壁崩壊のときは10才未満だった。モノづくりに興味を持っている
日本に職を得たものの、それは沖縄のはずれにあって機会に乏しく、自分の興味を満足させることができていない
など聞き出すことができた。
ところで、
[Q]わたしは特殊な五面体に興味があり、五面体12個でkaleidocycleを作ることは可能か?
と質問したところ、
[A]6個のモーターで完全に制御できるが、ある程度運動を制限すると1個のモーターだけでも可能になるかも
ということで、来月早々セミナーを開催してもらうことになった。
このセミナーが結晶の相転移を解明するいいチャンスになればと思っている。
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