■空間らせん(その4)

BCHの形状定数であるねじれ角はarccos(-2/3)=131.8°であり、これはπの無理数倍なので、非周期性・準結晶性を与える。すなわち、正四面体の連結数を無限に増やしてもらせん軸に沿った投影図上で頂点が重なることはない。

Boerdijkは局所最密充填を探して、BCらせん構造に行きついた

BCHの各頂点に球体を高密度に配置することができる。その空間充填率は50.7%である

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(a)正四面体の1辺を伸縮(正三角形面2枚と二等辺三角形面2枚からなる四面体)

(b)正四面体の1組の対辺を伸縮(二等辺三角形面4枚からなる等面四面体)

(c)正四面体の連続する3辺を伸縮(2種類の二等辺三角形面からなる四面体)

正四面体を少し変形させると周期性(例: 135°)・非周期性(例: 黄金角)をもつらせん構造を作ることができる。

B-C helix(ねじれ角131.8°)の正四面体を変形させ、1種類の四面体だけで黄金角137.5°の一様な巻き方のらせんを実現させるためには

1辺変形 : 1/1.1934 → 137.5°

2辺変形 : 1/0.9121 → 137.5°

3辺変形 : 1/0.8496 → 137.5°

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