■コラッツ予想(その34)
【2】初等整数論的アプローチ
6→3→10→5→16→8→4→2→1
11→34→17→52→26→13→40→20→10→5→16→8→4→2→1
41から始めると
41→124→62→31→94→47→142→71→214→107→322→161→484→121→364→91→274→137→412→103→310→155→466→233→700→175→526→263→790→395→1186→593→1780→445→1336→167→502→251→754→377→1132→283→850→425→1276→319→958→479→1438→719→2158→1079→3238→1619→4858→2429→7288→911→1367→4102→2051→6154→3077→9232→577→1732→433→1300→325→976→61→184→23→70→35→106→53→160→5→16→1
・・・長くなったが,実行されたnに対しては必ず1で終結している.常に1に到達するためには,
16→8→4→2→1
のように,途中で2^nになる必要がある.したがって,
3n+1=2^m
を満たす解(n,m)を問うものと考えることができる.
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3n+1=2^m
は,mod3として,
1=2^m
を得るが,m=0,n=0となり,あまり有効ではない.そこで,mod2として
3n+1=0
を得る.この場合,nは奇数になるから,mod4として
m>1のとき,3n+1=0→nは4k+1となることが必要
(n,m)=(5,4)では,5→16→8→4→2→1
m=1のとき,3n+1=2→NG
m=0のとき,3n+1=1→n=0
mod8として
m>2のとき,3n+1=0→nは8k+5となることが必要
m=2のとき,3n+1=4→n=1
m=1のとき,3n+1=2→NG
m=0のとき,3n+1=1→n=0
mod16として
m>3のとき,3n+1=0→nは16k+5となることが必要
m=3のとき,3n+1=8→NG
m=2のとき,3n+1=4→n=1
m=1のとき,3n+1=2→NG
m=0のとき,3n+1=1→n=0
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これより
3n+1=2^m
を満たすための必要条件は,nが4k+1,8k+5,16k+5・・・型整数であることである.(n,m)=(5,4)はひとつの解であるが,他の解を探してみよう.
[1]3n+1=12k+4 (k=0は除く)
k=1,n=5→16=2^4,m=4
k=5,n=21→64=2^6,m=6
k=21,n=85→256=2^8,m=8
k=85,n=341→1024=2^10,m=10
k=341,n=1365→4096=2^12,m=12
[2]3n+1=24k+16 (k=0は除く)
k=2,n=21→64=2^6,m=6
k=10,n=85→256=2^8,m=8
k=42,n=341→1024=2^10,m=10
k=170,n=1365→4096=2^12,m=12
k=682,n=5461→16384=2^14,m=14
[3]3n+1=48k+16 (k=0は除く)
k=1,n=21→64=2^6,m=6
k=5,n=85→256=2^8,m=8
k=21,n=341→1024=2^10,m=10
k=85,n=1365→4096=2^12,m=12
k=341,n=5461→16384=2^14,m=14
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以上より,
3n+1=2^m
の解は,m=2kのとき,
3n+1=2^m=2^2k
3n=2^2k−1=(2^2−1)(2^2k-2+2^2k-4+・・・+2^0)
n=2^2k-2+2^2k-4+・・・+2^2+2^0=(2^2k−1)/3
(n,m)=(5,4),(21,6),(85,8),(341,10),(1365,12),(5461,14),・・・となり,コラッツ予想は正しいことがわかる.
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