■三角形の心(その84)

三角形には

[1]正三角形

[2]鋭角二等辺三角形

[3]直角二等辺三角形

[4]鈍角二等辺三角形

[5]鋭角不等辺三角形

[6]直角不等辺三角形

[7]鈍角不等辺三角形

の種別があるが、高次元多胞体に関する論文の共著者である石井源久先生は、

これらを1:√3+2/3の長方形の中に埋め込むパズルを考案している。

===================================

それらは、どの角も15°の倍数になっている。高校生ならば作図によって

 tan15°=1/(2+√3)=2-√3

を導くことができると思うが、各辺の長さを余弦定理

c^2=a^2+b^2-2abcosC

を使って導くことも面白いであろう。

[1]正三角形(1辺の長さ1)

[2]鋭角二等辺三角形(頂角30°、75°の対辺の長さ2/√3)

[3]直角二等辺三角形(斜辺でない辺の長さ2/3)

[4]鈍角二等辺三角形(底角30°、底辺の長さ√3)

[5]鋭角不等辺三角形(45,60,75°、60°の対辺の長さ2/√3)

[6]直角不等辺三角形(15°の対辺の長さ1/3、75°の対辺の長さ2/3+1/√3

[7]鈍角不等辺三角形(30,45,105°、105°の対辺の長さ2/√3)

===================================

[2]頂角30°の対辺の長さは

c^2=4/3+4/3-2・4/3・√3/2=8/3-4√3/3=(8-2√12)/3

c=(√6-√2)/√3

[3]斜辺(2√2)/3

[4]3=x^2+x^2+2・x^2・1/2=2x^2,x=1

[5]4/3=8/9+x^2-2・x・2√2/3・1/2

4/9=x^2-x・2√2/3

9x^2-6√2・x-4=0

x={3√2+(18+36)^1/2}/9={√6-√2}/3

[7]

c^2=4/3+(8-2√12)/3-2・2/√3・(√6-√2)/√3・√2/2

c^2=(12-4√3)/3-(4√3-4)/3=(16-8√3)/3

c=2/√3・(4-2√3)^1/2=2(√3-1)/√3=2(1-1/√3)

===================================

ところで、2015年、コンピュータを使って15番目の五角形タイリングが発見されました。

14番目が発見されたのが1985年で、それから30年後のことでした。

この五角形のどの内角も15°の倍数になっています。(150°、60°,135°,105°,90°)

自由度のない固定された角度になっています。

===================================