■円分方程式の因数分解(その40)

【6】労多くして益なし

ある数学の先生が,できの悪い学生に「おまえなんか正65537角形の作図でもしていろ!」と叱った.その学生は姿を消し,数十年後に恩師のもとを訪れた.彼は正65537角形の作図方法を書いた論文を師に渡し息絶えた・・・このネタ本は岩波新書の遠山啓「数学入門」(全三冊)だったと思う(最近,再刊されているらしい).正257角形も正65537角形も定規とコンパスで作図できるはずですが,

[1]リヒェロットは1832年に正257角形の作図法を構成

[2]ヘルメスは10年間を費やして1894年に正65537角形の作図法を構成した(未発表の論文はゲッチンゲン大学に収められている).

 [1]は正しいものであることが確認されていますが,最近の研究によると[2]の作図法の一部には間違いが含まれているとのことです.

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