■双子素数と三つ子素数(その2)

双子素数(x,x+2)の確率密度は1/(logx)^2に比例する。

(x,x+2,x+4)という形の三つ子素数は(3,5,7)以外にはない。その中のひとつは常に3で割り切れるからである。

一方、(x,x+2,x+6)あるいは(x,x+4x+6)の形の三つ子素数は1/(logx)^2に比例するだろうか?

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(ラフプロット)素数定理によりx近辺の数が素数である確率はおよそ

  1/logx

である.x+2が素数である確率もおよそ

  1/logx

となるから,これらが双子素数となる確率はおよそ

  1/(logx)^2

したがって,x以下の双子素数の組の数はおよそ

  x/(logx)^2

となる.

 それではCは何を意味しているのだろうか? じつはxとx+2が素数となる確率は独立していないので,上の議論を修正しなければならない.そのための補正項がCとなるのである.

任意に選んだ2数がともにpで割り切れない確率は(1−1/p)^2であるが,2つの数(p,p+2)は差が2なので,両方ともpで割り切れない確率は(1−2/p)である.よって,奇素数pに対しては係数

  (1−2/p)/(1−1/p)^2=p(p−2)/(p−1)^2

=1−1/(p−1)^2

素数2に対しては2をかけて補正を行う必要がある.そのための補正係数が双子素数係数

  C=2Π(1−1/(p−1)^2)=1.3203・・・

というわけである.

この法則は経験的には正しそうであり,双子素数はたぶん無限組あると信じられています.

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