■数のフィボナッチ数分割(その22)
フィボナッチ数のパズルでは
Fn-1Fn-Fn-2Fn+1=(-1)^n
例えば、
21・34=13・55-1,
34・55=21・89+1がよく用いられる。これを使った銀行パズルを紹介したい。
1日目にx1ドル銀行預金する
2日目にx2ドル銀行預金する
3日目にx3=x1+x2ドル銀行預金する
4日目にx4=x2+x3ドル銀行預金する
・・・・・・・・・・・・・・・・
n日目にxnドル銀行預金する
xn→xn-1→・・・→x1,x2を求めよ。
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1,1,2,3,5,8,13,21,34,55
Fn=1+(F1+F2+・・・+Fn-2)
各Fnは2つ前までの項に関係している。
x1
x2
x3=x1+x2
x4=x2+x3=x1+2x2
x5=x3+x4=2x1+3x2
x6=x4+x5=3x1+5x2
x7=F5x1+F6x2
x8=・・・・・
x9=・・・・・
x10=・・・・・
xn=Fn-2x1+Fn-1x2
xn=x1Fn-2+x2Fn-1を満たす。
ここで
Fn-1Fn-Fn-2Fn+1=(-1)^n
を用いると
Fn-1Fn-Fn-2Fn+1=(-1)^n
Fn-3Fn-2-Fn-4Fn-1=(-1)^n
x1(-1)^nFn-2+x2(-1)^nFn-1=xn(-1)^n
xnFn-3Fn-2-xnFn-4Fn-1=xn(-1)^n
より
x1=(-1)^nxnFn-3
x2=-(-1)^nxnFn-4
が求まる。
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しかしながら、まだ答えが得られたわけではないのである。
これによると1日目あるいは2日目の預金額は負になってしまう。
そこで、xn=x1Fn-2+x2Fn-1より、x2からFn-2の倍数を引いて、x1に
Fn-1の倍数を加えてもよいことに気づく。
xn=x1Fn-2+x2Fn-1
xn=(x1+mFn-1)Fn-2+(x2-mFn-2)Fn-1
xn=x1Fn-2+x2Fn-1+mFn-1Fn-2-mFn-2Fn-1
したがって、一般解は
x1=(-1)^nxnFn-3+mFn-1>0
x2=-(-1)^nxnFn-4-mFn-2>0
m=[-(-1)^nxnFn-4/Fn-2]が得られる。
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ax-by=1において、(x0,y0)はこれを満たすものとする。
a(x0+mb)-b(y0+ma)=1
x=x0+mb
y=y0+ma
が一般解となる。
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