■数の幾何学(その37)

[Q]a=2または3,pを素数とすれば

  p=x^2+ay^2

という形に表す仕方の数は,

  z^2+a=0   (mod p)

の解の個数の半分に等しいことを証明せよ.

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[A]もしmがm=x^2+ay^2=1の形に表現されているならば,x=zy(mod m)の解,z=z0(mod m)はまたz^2+a=0(mod m)の解である.

 z^2+1=0(mod m)の解がひとつわかったとして,それに対応する表示p=x^2+ay^2をの形の少なくともひとつを見つけだそう.実際,τ=√pとおけば

  z0/p=P/Q+θ/Q√p,

  0≦Q<√p,(P,Q)=1,|θ|<1

のよう書ける.ゆえに,z0Q=r(mod p),|r|<√p.

 さらに,z^2+a=0(mod p)から従うように,

  |r|^2+aQ^2=0   (mod p)

このことと,0<|r|^2+aQ^2<(1+a)pから,a=2のときは

  |r|^2+2Q^2=pまたは|r|^2+2Q^2=2p

でなければならない.後者の場合には|r|は偶数であって,

  |r|=2r1,p=Q^2+2r1^2

となる.

 a=3のときは

  |r|^2+3Q^2=pまたは|r|^2+3Q^2=2pまたは|r|^2+3Q^2=3p

でなければならない.しかし,第2の場合は4を法として左辺は4,右辺は2であるから不可能.第3の場合には|r|は3の倍数であって,

  |r|=3r1,p=Q^2+3r1^2

となる.

  z^2+a=0   (mod m)

の同一の解にp=x^2+y^2,p=x1^2+y1^2が対応したとすれば,x=x1,y=y1となることがわかる.もし,これらが相異なる解に対応するとすれば,x=z0y,x1=−z0y(mod m)からxy1+x1y=0(mod p)となるが,これは0<(xy1+x1y)^2≦(x^2+y^2)(x1^2+y1^2)<p^2より不可能である.

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