■数の幾何学(その32)
幾何学と数論の結びつきはミンコフスキーによって強くなった。ミンコフスキーは「数の幾何学(1896)」で、幾何学と数論の接点に多くの美しい関係を打ち立て、それを証明した。
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【1】ミンコフスキーの定理
4より大きい面積をもつ原点に関して対称な凸領域は原点以外の整数格子点を含む。
この定理とそれを高次元に一般化したものは、素数を2乗の和に分解する2次形式によって数を表現することを証明する際に有効である。
また、ミンコフスキーは輻射体の体積がζ(n)を超えないならば、この輻射体が原点以外の整数点を共有しない体積を保存する線形変換が存在することを証明した。
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整数nが(符号の選択と順列を含めて)k状の和として表すことのできる異なる方法はいくつあるか?
r2(5)=8
漸近的平均は半径√Nの円と球の整数格子点の数を数えているので、直観的には明らかに
Σr2(n)=πN+O(√N)
Σr3(n)=4π/3N^3/2+O(N)
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