■数の幾何学(その6)

【4】リーブの公式

 凸格子点多面体に限ると,すべての凸格子点多面体に対して成り立つ公式は存在するのだが,それでも非常に複雑なものになるという.

 R^3の点で,座標が(整数/n,整数/n,整数/n)となるような点の全体をLnで表すと,任意の整数nについて,

  2n(n^2−1)V=2(In−nI)+(Bn−nB)

   V:格子多面体の体積

   I:内部の点の個数     In:内部のLn点の個数

   B:境界上の点の個数    Bn:境界上のLn点の個数

[1]立方体[0,1]^3

 I=0,B=8,I2=1,B2=v+e+f=26→2・2(2^2−1)V=2(1−2・0)+(26−2・8)=12→V=1

[2]4点(0,0,0),(1,1,0),(1,0,1),(0,1,2)を頂点とする四面体

 I=0,B=4,I2=2,B2=10→2・2(2^2−1)V=2(2−2・0)+(10−2・4)=6→V=1/2

[3]正四面体の体積

 4点(0,0,1),(0,1,0),(1,0,0),(1,1,1)を頂点とする正四面体に対して,リーブの公式を適用すると,

 I=0,B=4,I2=1,B2=10→2・2(2^2−1)V=2(1−2・0)+(10−2・4)=4→V=1/3

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