■三角形の心(その82)

【1】三角形の面積を7等分するラウスの定理

[Q]与えられた三角形の各辺を2:1に内分する点をとって対頂点と結んで作った三角形の面積は,もとの三角形の面積の1/7であることを示せ.

[A]3×3の格子を考える.もとの三角形の頂点を(1,0),(3,1),(0,3)に移す線形変換をφとする.線形変換で面積は変化するが面積比は変わらない.このとき,中の三角形は(1,1),(2,1),(1,2)に移される.ピックの公式により面積はそれぞれ7/2,1/2,従って面積比は7:1である.

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(その40)のやり直し

[Q]各頂点からその対辺の3等分点を全部、合計6本の線で結ぶ。元の三角形は小三角形、小四角形、小五角形、小六角形に分割される。中央にある小六角形の面積は,もとの三角形の面積の何分の1だろうか?

この問題ではピックの公式は使えそうにない。

そこで、細矢治夫先生の計算を参考にして、わかっている点を中線上に配置する。二等辺三角形を仮定しても面積比は変わらない.

[1/3,3/5,2/3,3/4,1]

細矢治夫先生の計算では、3辺をそれぞれ、2:a:2に分割すると

x=a/(a+6),y=a/2(a+3)

3等分(a=2)では、x=1/4,y=1/5

5等分(a=6)では、x=1/2,y=1/3

したがって、3辺をそれぞれ1:3:1に分割すると

[1/5,5/9,4/5,5/6,1]、

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中線上で交差する交点を求めると、

(x-1/5):1/3=(5/9-x):5/9

5x/9-1/9=5/27-x/3

8x/9=8/27

x=1/3

(x-5/6):5/6=(1-x):5/3

5x/3-25/18=5/6-5x/6

15x/6=40/18

x=8/9

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さらに続けると

(1/3-x):x=(5/9-1/3):5/9

5/27-5x/9=2x/9

5/27=7x/9

x=5/21

(8/9-5/6):5/6=(x-8/9):x

5x/6-40/54=3x/54

42x/54=40/54

x=40/42=20/21

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[1/5,5/21,1/3,5/9,4/5,5/6,8/9,20/21,1]

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小四角形

1/3・5/21=5/63

小三角形

(5/63+5/9)・(5/9-5/63)=25/81-25/3969

-(1/3-5/21)・5/21=-5/63+25/3969

-(5/9-1/3)・5/9=-25/81+5/27

=5/27-5/63

小六角形

(5/9-1/3)・5/9=25/81-5/27

(5/9+5/6)・(5/6-5/9)=25/36-25/81

(8/9-5/6)・5/6=40/54-25/36

=20/27-5/27=15/27

小三角形

(5/6+20/21)・(20/21-5/6)=400/441-25/36

-(8/9-5/6)・5/6=-40/54+25/36

-(20/21-8/9)・20/21=-400/441+160/189

=160/189-40/54

小五角形

(20/21-8/9)・20/21=400/441-160/189

(20/21+1)・(1-20/21)=1-400/441

=1-160/189

合計20/27+1-20/27=1

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したがって、小六角形は全体の15/27・3/5=1/3・・・最後の部分の単純な間違いであった。

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