■整数三角形(その47)
【2】アイゼンシュタイン三角形
ピタゴラス三角形とよく似た三角形に三辺の長さが整数であって,二辺a,bのあいだの角が120°である鈍角三角形があります.一松信先生はこの三角形をアイゼンシュタイン三角形と呼んでいますが,この三角形はピタゴラスの定理の拡張である余弦定理c^2=a^2+b^2−2ab・cosCより,
a^2+ab+b^2=c^2
を満たします.
この一般解は
a=k(m^2−n^2),b=k(2mn+n^2),c=k(m^2+mn+n^2)
と表現でき,(a,b,c)=(3,5,7),(7,8,13),(5,16,19),(11,24,31),(7.33,37),(13,35,43),・・・など無限に存在します.
[定理]7,13,19,31,37,43,・・・は3で割ると1余る素数です.3で割ると2余る素数はそのようになりません.
ディオファントスはa^2+ab+b^2=c^2を満たすa,b,cをとり,(m,n)=(c,a),(c,b),(c,a+b)の三組からは同一面積(a+b)abcの直角三角形ができることを示しています.
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