■整数三角形(その2)
整数三角形の例を挙げておく。
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[Q]1辺の長さdの正三角形がある.その中にある1点をとったら,3頂点からそれぞれa=57cm,b=65cm,c=73cmの距離にあった.1辺の長さdを求めよ.
[A]a=57,b=65,c=73とすると,1辺の長さ112の正三角形が3つの整数三角形(57,65,112),(57,73,112),(65,73,112)に分解されたことになる.
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[Q]平面上に3つの定点A,B,Cがある.この平面上に点Pをとって,AP+BP+CPが最小になるようにせよ.
[A]この問題はフランスの数学者フェルマーがイタリアの物理学者トリチェリに出題したものとして有名な問題で,求める点Pをフェルマー点といいます.点Pは三角形ABCの内部にありますが,∠A,∠B,∠C<120°のときには,3頂点に至る距離の和が最小となる点は3辺を等角120°に見込む点です.∠A,∠B,∠Cのいずれかが≧120°のときには,それぞれ頂点A,頂点B,頂点Cになります.
[補]3辺の長さが(399,511,455)の三角形は,そのフェルマー点から3頂点への距離もすべて整数である.三角形が3つの整数三角形(195,264,399),(264,325,511),(325,195,455)に分解される.
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