■デカルトの4接円定理(その4)

[Q]互いに接する半径1/2,1/3,1/6の3つの円がある.こられに内側から接する第4の円,外側から接する第4の円の半径を求めよ.

[A]半径1の円の中に半径1/2の円を2つ内接させる.円内の残りの隙間に内接させることのできる最大の円の半径は1/3で,2つ内接させることができる.さらに,円内の残りの隙間に内接させることのできる最大の円の半径は1/6で,4つ内接させることができる.

 デカルトの4円定理において,

  a=2,b=3,c=6

とおくと,

  2(2^2+3^2+6^2+d^2)=(2+3+6+d)^2

  2(49+d^2)=(11+d)^2

  d^2−22d+23=0

  (d+1)(d−23)=0→d=−1,23

 3円の隙間に内接させることのできる円の半径は1/23である(d=−1の方は,3円に外接する円である).

  a=−1,b=2,c=3

として計算すると,

  2((−1)^2+2^2+3^2+d^2)=(−1+2+3+d)^2

  2(14+d^2)=(4+d)^2

  d^2−8d+12=0

  (d−2)(d−6)=0→d=2,6

が得られる.こうして,すべての円の曲率は整数値となることが知られている.

また,互いに外接する半径1/2の2つの円と半径1/3の円の3つの円に接する円鎖を考えると,デカルトの4円定理において,

  a=2,b=2,c=3

とおくと,

  2(2^2+2^2+3^2+d^2)=(2+2+3+d)^2

  2(17+d^2)=(7+d)^2

  d^2−14d−15=0

  (d+1)(d−15)=0→d=−1,15

となって,3円の隙間に内接させることのできる円の半径は1/15である(d=−1の方は,3円に外接する円である).

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