■ファレイ分数(その13)
位数nのファレイ数列の長さは,オイラー関数φ(n)を用いて,
1+φ(1)+φ(2)+・・・+φ(n−1)+φ(n)
〜3(n/π)^2〜0.30396n^2
になる.この近似はnが大きくなるにつれてよくなっていく.
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【1】ディリクレによる約数関数の漸近挙動
ここで,約数の総和関数σ(k)の漸近挙動
1/n^2Σσ(k)〜π^2/12
がでましたが,1838年,ディリクレはσ(n)の平均値が,大きいnに対して 1/nΣσ(k)〜π^2n/12
を示しました.
1/25Σσ(k)=20.88 → ディリクレの評価はπ^2・25/12=20.56
1/50Σσ(k)=41.6 → ディリクレの評価はπ^2・50/12=41.12
1/100Σσ(k)=82.99 → ディリクレの評価はπ^2・100/12=82.25
また,約数の個数関数d(k)の平均値の漸近挙動について,ディリクレは
1/nΣd(k)〜ln(n)-2γ+1
を示しました.
1/25Σd(k)=3.48 → ディリクレの評価はln(25)-2γ+1=3.37
1/50Σd(k)=4.14 → ディリクレの評価はln(50)-2γ+1=4.07
1/100Σd(k)=4.82 → ディリクレの評価はln(100)-2γ+1=4.76
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