■ガウス素数かつアイゼンシュタイン素数(その7)
整数の世界では素数であったものが、ガウス整数の世界では素数にならなくなるものがあります。
例:13=(3+2i)(3-2i)=3^2+2^2
[1]2=(1+i)(1-i)と素因数分解される
[2]素数pが4n+1型素数であるとき、p=(a+bi)(a-bi)=a^2+b^2
[3]素数pが4n+3型素数であるとき、pはガウス素数となる。
例:
2=(1+i)(1-i)
3:ガウス素数
5=(1+2i)(1-2i)
7:ガウス素数
11:ガウス素数
13=(2+3i)(2-3i)
17=(1+4i)(1-4i)
19:ガウス素数
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【1】フィボナッチの等式
フィボナッチの等式としてよく知られている恒等式
(a^2+b^2)(c^2+d^2)=(ac−bd)^2+(ad+bc)^2
(a^2+b^2)(c^2+d^2)=(ac+bd)^2+(ad−bc)^2
が正しいことは簡単に確認できます.
このことは
[1]x^2+y^2型整数の積は,再びx^2+y^2型整数として表すことができること,また,
[2]この積は2通りの異なる方法で,2つの平方数の和として表すことができることを示しています.
たとえば,5と13はいずれも4n+1型素数で,2つの平方数の和として表されますから,
65=5・13
5=1^2+2^2,13=2^2+3^2
65=(1・2+2・3)^2+(1・3−2・2)^2=8^2+1^2
65=(1・2−2・3)^2+(1・3+2・2)^2=4^2+7^2
となります.
a=bまたはc=dのときは,積はたった1通りの方法で2つの平方数の和になります.
10=2・5
2=1^2+1^2,5=1^2+2^2
10=(1・1+1・2)^2+(1・2−1・1)^2=3^2+1^2
10=(1・1−1・2)^2+(1・2+1・1)^2=1^2+3^2
1105=5・13・17
は4n+1型素数のはじめの3素数の積です.このことから,1105は2つの平方数の和で4通りに表せることになるのです.
1105=(a^2+b^2)(c^2+d^2)(e^2+f^2)
17=1^2+4^2
1105=(8^2+1^2)(1^2+4^2)=4^2+33^2=12^2+31^2
1105=(4^2+7^2)(1^2+4^2)=24^2+23^2=32^2+9^2
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