■円分方程式の因数分解(その30)
n乗して初めて1になる複素数を1の原始n乗根という.
ζ=cos(2π/17)+isin(2π/17)
ζk=cos(2kπ/17)+isin(2kπ/17)
とおくと,kはnと共通因子をもたないnより小さい正の整数で,nが素数ならば
k=1,2,3,・・・,n−1
をとることができる.
そこで,たとえばφ=ζ3とおくと
φ^2=ζ9,φ^3=ζ10,φ^4=ζ13,φ^5=ζ5,φ^6=ζ15
φ^7=ζ11,φ^8=ζ16,φ^9=ζ14,φ^10=ζ5,φ^11=ζ7
φ^12=ζ4,φ^13=ζ12,φ^14=ζ2,φ^15=ζ6,φ^16=ζ1
となって,
AutQ(ζ)={φ,φ^2,・・・,φ^16}
となる.
この例ではζ3が特別な働きをしたが,これは3^n−1が17で割り切れる最小の正の整数がn=16であることと関係している.
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→3は法17に関する原始根である.(10も法17に関する原始根である.)
→3は法7に関する原始根である.(5も法7に関する原始根である.)
原始根はいくつあるのだろうか?
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(m、φ(p))=1の場合、φ(φ(p))個
p=7の場合、φ(6)=2である。→m=3と5の2つ
(m、φ(p))=d>1の場合、位数がT=φ(p)/dのものはφ(T)個
p=17の場合、φ(16)=4である。
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素数pを法とする整数mの位数Tmについて
m^Tm=1 (modp)
Tm=φ(p)/d
となる。
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