■独立な性質? (その5)
2つのランダムに選んだ整数がたがいに素である確率は6/π^2である。
この確率はφ(m)/mの平均値になり、比較的小さいmの範囲でも6/π^2に近づく。
n=4のとき、
1/nΣφ(k)/k=1/4(1+1/2+2/3+1/2)=0.667
n=10のとき、
1/nΣφ(k)/k=1/10(1+1/2+2/3+1/2+4/5+2/6+6/7+4/8+6/9+4/10)=0.5367
n→∞のとき、
1/nΣφ(k)/k→6/π^2
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なお、n→∞のとき、
1/n^2Σφ(k)→3/π^2
n=4のとき、
1/n^2Σφ(k)=1/16(1+1+2+2)=0.375
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φ(m)は,mと互いに素であり,mより小さい整数r,1≦r<mの個数として定義される.すなわち,φ(m)は1からm−1までの整数のうち,mと公約数をもたない数はいくつあるかを数えた数を表す.
m=9→1,2,4,5,7,8→φ(9)=6
m=10→1,3,7,9→φ(10)=4
φ(1)=1,φ(2)=1,φ(3)=2,φ(4)=2
φ(5)=4,φ(6)=2,φ(7)=6,φ(8)=4
φ(9)=6,φ(10)=4,
φ(p)=p−1
φ(p^a)=(p−1)p^(a-1)=p^a(1−1/p)
φ(m)=mΠ(1−1/pi)
φ(10)=10(1−1/2)(1−1/5)=4
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また、与えられた整数に2乗因子がない(2乗で割れない)確率も
φ(m)/mの漸近的平均値=6/π^2である。
1から10までの自然数の中でも乗因子がないかずは1,2,3,5,6,7の6個であり、すでに漸近値6/π^2に近い
この2つの性質は独立なのだろうか?
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独立ではなく正の相関があると考えられている。
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