■フィボナッチ数列とトリボナッチ数列(その2)
誰が最初にパスカルの三角形を提起したのか?
というと、それはパスカルでなかったのであるが、帰属性に関する誤解は数学史全般にわたって出現する。
たとえば、
誰が最初にハミルトングラフを提起したのか? (それはハミルトンではなかった)
誰が最初にスタイナートリプルを提起したのか? (それはスタイナーではなかった)・・・
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誰が最初にフィボナッチ数列とトリボナッチ数列を提起したのか?
というと、それはフィボナッチでなく、古代インドの組み合わせ論において、すでに取り上げられているという。
たとえば、n=7,q=2のときの加法列は現在フィボナッチ数列と呼ばれる数で、Fn={1,1,2,3,5,8,13,21}
n=7,q=3のときはトリボナッチ数列Tn={1,1,2,4,7,13,24,44}
である。
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ただし、最初の2項は1であり、3番目はそれらの和の2、そしてn+1項まで引き続く各項はその前のq項の和である加法列であるから
Fn+1={1,1,2,3,5,8,13,21}
Tn+1={1,1,2,4,7,13,24,44}
としたほうがよさそうである。
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