■カッシーニ曲線の拡張(その7)

【2】複素数を用いて

 動円の半径rのデルトイドでは長さ4rの棒をデルトイドに接しながら1回転することができるというのと同じことを今度は複素数を用いて表してみる.

 半径1/4の回転円が半径3/4の固定円に内接して滑ることなく転がっていくとき,回転円の周上の点の軌跡を考えると,

  z=f(t)=1/2exp(it)+1/4exp(−2it)

 パラメータt0における接ベクトルの偏角は−t0/2なので,接線の両端では

  t1=−t0/2,t2=−t0/2+π

  f(t1)−f(t0)= exp(−it0/2)sin^23t0/4

  f(t2)−f(t0)=−exp(−it0/2)cos^23t0/4

これより,

  |f(t1)−f(t2)|=1

が示される.

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