■整数の拡大と素因数分解の一意性(その5)
【4】ガウスの整数環(2)
ガウスの素数とは,ノルムm^2+n^2が1よりも大きいガウスの整数Z[i]のなかで,そのノルムよりも小さいノルムをもつガウスの整数の積として表されないものです.逆にいうと,ガウスの整数は必ずガウスの素数によって因数分解されます.ガウスの素数による因数分解では・・・
[1]最小の例は2=(1+i)(1−i)である.
|1+i|^2=2,|1−i|^2=2,|2|^2=4
[2]2個の平方数の和として表される通常の4N+1型素数は2個のガウス素数の積である.
37=(6+i)(6−i)
|6+i|^2=37,|6−i|^2=37,|37|^2=37^2
[3]通常の素因数からガウスの素因数を見つけることができる.
|3+i|^2=10=2・5
ノルムが2のガウス素数は(1+i),(1−i)
ノルムが5のガウス素数は(2+i),(2−i)→なせなら和が5になる平方数の組み合わせは4と1の組み合わせに限られる.
3+i=(1+i)(2−i)
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