■iのiのi乗について(その20)
[補題]関数y=x^1/xを微分せよ.
logy=logx^1/x=(logx)/x
((logx)/x)’=(1−logx)/x^2
y’=y(1−logx)/x^2=(1−logx+1)x^1/x-2
したがって,x=eのとき,最大値1.4446647861・・・をとる.
g(x)=(logx)/x
g’(x)=(1−logx)/x^2
について
loge/e>logπ/π
であるから,
e^π>π^e
実際,
e^π=23.14069・・・
π^e=22.45915・・・
3^2>2^3
こうして,関数f(x)=x^(x^x^x^x^x^・・・)は区間[exp(−e),exp(1/e)]で定義されることをオイラーが示しています.
exp(−e)=0.06598803584・・・<1
exp(1/e)=1.44466786100>√2>1
f(1/e)=0.56714329・・・=Ω, Ωはxexp(x)=1の解
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それに対して,関数f(x)=x^xはx≧0で定義されます.
[補題]関数y=x^xを微分せよ.
logy=logx^x=xlogx
(xlogx)’=logx+1
y’=y(logx+1)=(logx+1)x^x
したがって,x^xは0<x<1/eでは単調減少,x>1/eでは単調増加.x=1/eのとき,最小値(1/e)^1/e=e^-1/e=0.9622・・・をとる.また,t・logtはt→0のとき0となるから,
x^x→1 (x→0)
y=x^x=eの解はx=exp(Ω)
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