■sin15°(その6)

【3】best possible

この方法はもっとも標準的な解法ですが,正八角形の周長だと次のようになります.

  π>8sin22.5°=8{(1−cos45°)/2}^1/2

  π>4{2−√2}^1/2=3.06147

正多角形の周長の代わりに面積を用いて大小比較する場合,単位円に内接する正n角形の面積は

  S1=1/2・nsin(2π/n)

また,外接する場合,

  S2=ntan(π/n)

ですが,正12角形でも足りず,正24角形について検討する必要があります.

 円周率の近似計算は円に対して内側と外側からそれぞれ内接する多角形を用いますが,周長と面積を使う場合で多少事情が異なります.

 一般に,凸n角形の面積S,周長L,内接円の半径r,外接円の半径Rの間には,次の不等式が成り立ちます.

  2nrtan(π/n)≦L≦2nRsin(π/n)

  nr^2tan(π/n)≦S≦1/2nR^2sin(2π/n)

  R/r=sec(π/n)

 これを円周率をメインにして書くと,それぞれ

  nsin(π/n)≦π≦ntan(π/n)

  nsin(π/n)cos(π/n)≦π≦ntan(π/n)/cos(π/n)

となって,周長を使った方が近似度が高くなることがわかります.

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