■sin15°(その1)
2003年の東大入試問題に,
π>3.05
を証明せよという問題が出題されたそうですが,もし高校生ならば,どれだけπの値を計算できるでしょうか?
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半径1の円に正十二角形を内接させると,その周長は
24sin15°
半角の公式
sin15°={(1-cos30°)/2}^1/2
を憶えていれば,直ちに,
sin15°=(√6−√2)/4
を得ることができますが,すっかり忘れてしまったものとしましょう.しかし,心配はご無用です.普段使っている三角定規には2種類あり,辺の長さの比1:1:√2(角度は45°,45°,90°)と1:√3:2(角度は30°,60°,90°)ですが.後者の直角三角形の長さ√3の辺を斜辺の長さ2だけ延長させた1:2+√3:x(15°,75°,90°)の直角三角形に対して,ピタゴラスの定理を利用して
1^2+(2+√3)^2=x^2
より,sin15°=(√6−√2)/4を求めることができます.これより,
π>3(√6−√2)=3.10583>3.1
を証明することができます.
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