■ダリとエッシャー(その7)
ダリの「最後の晩餐(1955年)」では黄金比が正12面体の形で取り入れられている。正五角形の窓の外にはダリの生まれ故郷カタルーニャの風景が見える。
正12面体のそれぞれの面が12使徒のひとりを象徴しているが、テーブルの主賓は「最後の晩餐(1955年)」の幾何学的続編「磔刑(超立方体的人体)」で、彼に再会することになる。
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立方体を展開すると正方形が6つできるように,正8胞体を展開すると立方体が8つできる.
画家サルバトール・ダリが1954年に描きあげた「磔刑(超立方体的人体)」では,古典的なキリストの磔刑図と展開した正8胞体を組み合わせることで,3次元世界と4次元世界を同時に描こうとしている.
ダリは19世紀の科学者が高次元の存在という観点から降霊術を合理的に説明しようとしたのと同様、宗教と物理的世界を結びつけるために4次元を使ったのである。
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