■メルセンヌ素数予想(その18)

メルセンヌ素数に関する予想は,メルセンヌ素数以上にある.そして、大きなメルセンヌ素数を発見することによって,その分布についての新しい予想が打ち立てられる

メルセンヌ素数に対するWagstaff予想とは、

[1]x以下のメルセンヌ素数の個数は

  およそexp(γ)/log2・loglogxである。

[2]xと2xの間にあるメルセンヌの素数2^p-1の期待値はおよそγである。

[参] 杉岡幹生・武捨貴和「初等数学によるゼータ関数の探求」

しかし、命題

[2]xと2xの間にあるメルセンヌの素数2^p-1の期待値はおよそγである。

の命題に問題がありそうである。

[2]xと2xの間にあるメルセンヌの素数pの期待値はおよそexpγ=1.78・・・である。

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expγはメルテンスの定理から得られる。

 φ(n)がオイラーのファイ関数あるいはトーシェント関数と呼ばれ,公式

  φ(n)=nΠ(1−1/p)

で計算できる.

 φ(10)=10(1−1/2)(1−1/5)=4

 φ(26)=26(1−1/2)(1−1/13)=12

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 γをオイラーの定数とする.

  γ=lim(1/k−logn)=0.577・・・

  −logγ=0.549・・・

  exp(γ)=1.781・・・

[メルテンスの定理]

 p≦xについて,x→∞のとき

  exp(−γ)=lim(logxΠ(1−1/p))=0.561・・・

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