■フルヴィッツ曲線(その79)
【2】包絡線の求め方
ローター曲線が円弧の組み合わせであれば,曲率中心の軌道を求めることによって簡単に包絡線が得られるのですが,ローター曲線は円弧ではありません.そこで,(その18)で行ったのと同様の手続きを,今度はローター曲線の運動族
x=Rcos(β+γ−θ+φ)+acos((n−1)β−θ+φ)+acos((n−2)θ+φ)+acos((n−1)φ)
y=Rsin(β+γ−θ+φ)+asin((n−1)β−θ+φ)+asin((n−2)θ+φ)+asin((n−1)φ)
θ=β−2/(n−1)arctan(Rsin((n−2)β−γ)/(Rcos((n−2)β−γ)+(n−1)a))
に対して施すことになります.
(∂y/∂β)(∂x/∂φ)−(∂y/∂φ)(∂x/∂φ)=0
を計算すると
Asin((n−2)φ−(n−2)θ)+Bcos((n−2)φ−(n−2)θ)=C
の形に整理されます.
A,B,Cの具体的な形は割愛し考え方を示すにとどめますがますが,ここで
cosψ=A/(A^2+B^2)^(1/2),
sinψ=B/(A^2+B^2)^(1/2),
tanψ=B/A
とおくと,
sin((n−2)φ−(n−2)θ+ψ)=C/(A^2+B^2)^(1/2)
より
(n−2)φ=(n−2)θ−arctan(B/A)+arcsin(C/(A^2+B^2)^(1/2))
=(n−2)θ−arctan(B/A)+arctan(C/(A^2+B^2−C^2)^(1/2))
これで,φをβ,θ(β)の関数として表すことができ,包絡線は1パラメータ曲線:x=x(β),y=y(β)となるというわけです.
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