■ガリレオの問題(その2)

ガリレオの問題(サイクロイドの面積と弧長)

17世紀初め(現在ある積分法の成立前)、サイクロイドが囲む面積の計算は当時の偉大な数学者たちの関心の的であり、中心的な問題でもあった.ガリレオ自身はサイクロイドが囲む面積を求めることはできなかったといわれているが,円を多角形に置き換えて折れ線で囲まれた面積を求めれば答えを得ることができる(一種の区分求積法).

[Q]サイクロイド弧が囲む面積は?

[A]サイクロイド弧が囲む面積は回転円の3倍,弧長は回転円に外接する正方形の周に等しい.すなわち,回転円の半径が1のとき,サイクロイド周長と面積はL=8, S=3π.なお,回転円の半径が1のとき,n尖点エピサイクロイドとn尖点ハイポサイクロイドの間の鉢形曲線の周長と面積はnの値にかかわらずL=16, S=6π.サイクロイドはホイヘンスによって振子時計の設計に使われ,そして積分法や変分法の研究に貢献したことになる.

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