■正方形分割(その2)
【1】チーム・デカルト
1940年,ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジの大学生仲間,ブルックス,スミス,ストーン,タットはチーム・デカルトを作り,正方形に正方形を敷き詰める系統だった手法を確立させました.
その方法は図形を電気回路とみなしてキルヒホッフの法則とオームの法則に帰着させて鮮やかに証明したものでした.この方法を用いて,正方形に69枚の正方形を敷き詰める配置を発表し,さらに検討を加えて608x608の正方形を敷き詰める正方形の数を26枚に減らしました.
1962年,デゥイヴェスチジンは正方形に正方形を敷き詰めるのに少なくても21枚の正方形が必要なことを証明し,1978年までに
122x122の正方形を
2,4,6,7,8,9,11,15,16,17,18,19,24,25,27,29,33,35,37,42,50
の21個の正方形からなる単純(分断線ができないこと)かつ完全(分割を構成する正方形がすべて異なる大きさであること)な正方形分割が最小かつ唯一(他には存在しない)のものであることを証明しました.この最小解はトリニティ・カレッジ数学会のロゴとして使われていて,ロゴマークとしては実にふさわしいものと思われます.
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