■テニスボール定理(その6)
テニスボール定理
「球面単純閉曲線が球面を同じ面積の領域に2分するならばその曲線は少なくとも4個の変曲点をもつ」が知られている。
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[1]ボールの縫い目
テニスや野球のボールは同じ形,同じ大きさの2枚を縫い合わせてできている.この曲線は立方体各面の内接円の円弧をハミルトン閉路に沿って滑らかにつないだものである.
正多面体は立方体の他にも4種類あり,いずれもハミルトン閉路をもつ.とくに,正八面体と正二十面体には異なるハミルトン閉路を複数個ある.これらからも球面を等面積に2分割する球面上の滑らかな曲線が得られる.これらもボールの縫い目の候補となり得るのである.
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しかし、テニスボールのピーナツ型の縫い目の形ははっきり決められているわけではなく、数学的には2枚の平面から球面を作るのは不可能である。
実際には、テニスボールの曲線は4つの円弧の組み合わせによってよく近似できるため、この方法によって製造されているが、この曲線には解析的に見て何も面白い性質をもっていない。
数学者にとっても納得できる曲線の候補として、球面と双曲放物面との交線があるという。
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