■変わりサイコロの母関数(その5)

【4】2個の四面体サイコロの出目

 四面体サイコロ2つを振ったときでる目の合計は,

   1  2  3  4

1  2  3  4  5

2  3  4  5  6

3  4  5  6  7

4  5  6  7  8

となって,2,3,4,5,6,7,8はそれぞれ1,2,3,4,3,2,1回現れる.

 {1,2,2,3}と{1,3,3,5}の目をもつ四面体サイコロの場合,目の合計は

   1  2  2  3

1  2  3  3  4

3  4  5  5  6

3  4  5  5  6

5  6  7  7  8

となって,この場合も2,3,4,5,6,7,8はそれぞれ1,2,3,4,3,2,1回現れる.

 通常の四面体サイコロの出目の母関数は

  P(x)=x+x^2+x^3+x^4

      =x(1+x)(1+x^2)

であり,2つを振ったときでる目の合計の母関数は

  {P(x)}^2=x^2(1+x)^2(1+x^2)^2

=x^2+2x^3+3x^4+4x^5+3x^6+2x^7+x^8

になる.

 したがって,たとえば,

  Q(x)=x(x+1)^2

=x^1+2x^2+x^3

  R(x)=x(x^2+1)^2

=x^1+2x^3+x^5

ならば,

  {P(x)}^2=Q(x)R(x)

となる.

 この場合,四面体サイコロ{1,2,2,3}と四面体サイコロ{1,3,3,5}になるのである.

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