■三角形のN心(その7)
モーリーの三角形の1辺の長さは,
8R・sinα/3・sinβ/3・sinγ/3
で与えられますが,これはα,β,γに関して対称であるから,モーリーの定理が示されたことになる.
この証明には,対称性の高い(美しい)
abc=4R△
やヘロンの公式が使われるに違いないと思っていたのであるが,正弦定理や余弦定理の組み合わせて証明できたことになる.
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【補1】余弦定理
RQ^2=AQ^2+AR^2−2AQ・ARcosα/3
したがって,
RQ^2=64R^2sin^2γ/3・sin^2β/3{sin^2((π+γ)/3)+sin^2((π+β)/3)−2sin((π+γ)/3)sin((π+β)/3)cosα/3}
【補2】三倍角の公式
sin3θ=−4sin^3θ+3sinθ
=sinθ(3−4sin^2θ)
=sinθ(−sin^2θ+3cos^2θ))
=sinθ(√3cosθ+sinθ)(√3cosθ+sinθ))
=−4sinθ・sin(θ+π/3)・sin(θ−π/3)
したがって,
AR=2Rsinγ・sinβ/3/sin((α+β)/3)
=2Rsinγ・sinβ/3/sin((π−γ)/3)
=8Rsinγ/3・sinβ/3・sin((π+γ)/3)
【補3】
{sin^2((π+γ)/3)+sin^2((π+β)/3)−2sin((π+γ)/3)sin((π+β)/3)cosα/3}=sin^2α/3
の左辺にて,
C=(π+γ)/3
B=(π+β)/3
A/3=(π−β−γ)/3=π−B−C
とおくと,左辺Xは,
X=sin^2B+sin^2C+2sinB・sinC・cos(B+C)
=sin^2Bcos^2C+cos^2Bsin^2C+2sinB・sinC・cosB・cosC=sin^2(B+C)
一方,右辺は
sin^2α/3=sin^2(B+C)
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