■測度論(その11)
【5】連分数の測度論(ガウスの定理)
数を連分数で表示すると部分商に数字1が大量に出現することに気づきます.たとえば,平方根の連分数展開では
√43=[6;1,1,3,1,5,1,3,1,1,12,・・・]
√54=[7;2,1,6,1,2,14,・・・]
√76=[8;1,2,1,1,5,4,5,1,1,2,1,16,・・・]
√94=[9;1,2,3,1,1,5,1,8,1,5,1,1,3,2,1,18,・・・]
√1000=[31;1,1,1,1,1,6,2,2,15,2,2,6,1,1,1,1,1,62,・・・]
超越数の連分数展開では
e=[2;1,2,1,1,4,1,1,6,1,1,8,1,1,10,1,1,12,1,1,14,1,1,16,・・・]
π=[3;7,15,1,292,1,1,1,2,1,3,1,14,2,1,1,2,2,2,2,1,84,2,1,1,15,3,13,1,4,2,6,6,99,1,2,2,6,3,5,1,1,6,・・・]
商がdになる確率は
log2(1+1/d)−log2(1+1/(da+1))
=log2((d+1)^2/((d+1)^2−1))
商が1になる確率はlog2(4/3)=41.504%
商が2になる確率はlog2(9/8)=16.993%
商が3になる確率はlog2(16/15)=9.311%
商が4になる確率はlog2(25/24)=5.889%
以下.04 .03 .02 .02 .16と減少していきます.商が1となる確率は41%で,これはベンフォードの法則,最大桁が1になる頻度log102=0.3010よりも高いことになります.
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