■調和数の整除性(その5)

【5】ウォルステンホルムの定理の仲間たち

(Q)p>3が素数ならば

  S=((p−1)!)^2(1+1/2^2+1/3^2+・・・+1/(p−1)^2)

がpで割り切れることを証明せよ.

(A)

  1+1/2^2+1/3^2+・・・+1/(p−1)^2

の分子は

  (Ap-2)^2−2(p−1)!Ap-3

であり,pで割り切れる.

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同様に

 「pが素数でp>5であるときに限り,

  1+1/2^3+1/3^3+・・・+1/(p−1)^3

の分子はp^2で割り切れる」

 「pが素数でp>7であるときに限り,

  1+1/2^4+1/3^4+・・・+1/(p−1)^4

の分子はpで割り切れる」

 1819年,バベッジは

  2p-1Cp-1=1   (mod p^2)

に気づきましたが,1862年,ウォルステンホルムは

  2p-1Cp-1=1   (mod p^3)

を証明したことになります.

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一般に,pを素数,kをp−1で割り切れない正の整数とするとき,

  1+1/2^k+1/3^k+・・・+1/(p−1)^k

の分子はpで割り切れる

 =1+2^k+3^k+・・・+(p−1)^k

がpで割り切れることが示されています.

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