■パスカルの三角形の整除性(その1)

二項展開(二項定理)の係数,たとえば,

  (1+x)^5=1+5x+10x^2+10x^3+5x^4+x^5

を三角形状に並べたものがパスカルの三角形である.

1  1         合計2

1  2  1       合計4

1  3  3  1      合計8

1  4  6  4  1     合計16

1  5  10  10  5  1   合計32

1  6  15  20  15  6  1  合計64

先頭と最後が常に1となり,その間の数値は前の行の連続した数値を加えていくことに得られる.n-1Cr-1+n-1Cr=nCr

行和に関して

nC0+nC1+・・・+nCn-1+nCn=2^n

nC0−nC1+・・・+(−1)^n・nCn=0

nC0^2+nC1^2+・・・+nCn-1^2+nCn^2=2nCn

nC0+2・nC1+・・・+2^n-1・nCn-1+2^n・nCn=3^n-1

nC0+2・nC1+・・・+(n−1)・nCn-1+n・nCn=n・2^n-1

が成り立つ.

先頭の列は常に1となり,その隣の斜めの列には自然数1,2,3,4,・・・,3番目の斜めの列には三角数1,3,6,10,・・・.4番目の斜めの列には四面体数1,4,10,20,・・・が見出される.パスカルの三角形にはいろんな性質がいっぱい詰まっているのである.

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