■代数幾何(その18)

【5】補足

[1]ワイエルシュトラスの標準形

  y^2=x(x−1)(x−λ)

はxを1次変換しyを定数倍すると

  y^2=4x^3−g2x−g3

  g2=3√4/3(λ^2−λ+1)

  g3=1/27(λ+1)(2λ^2−5λ+2)

に変形できます.

  y^2=4x^3−g2x−g3

  j=1728g2^3/(g2^3−27g3^2)

をワイエルシュトラスの標準形といいます.g2^3−27g3^2≠0は重根をもたないための条件です.

[2]ヘッセの標準形

 非特異3次曲線は9個の変曲点をもつ.そのひとつを(0,1,0)とし,そこでの接線がz=0となるように射影座標をとると,ワイエルシュトラスの標準形:

  y^2z=4x^3−g2xz^2−g3z^3

の形にできる.

 さらに,9個の変曲点が

  (−1,ω^i,0),(−1,0,ω^i),(0,−1,ω^i)

    ωは1の虚数立方根,i=0,1,2

となるような射影座標をとると,ヘッセの標準形

  x^3+y^3+z^3−3λxyz=0

に正規化することができる.

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