■フーリエ級数(その3)

【3】フーリエ級数と解析学

 テイラー展開(ベキ級数展開)は連続な関数にしか適用できないのに対して,フーリエ展開(三角級数展開)はたとえ不連続な関数でも存在するため,19世紀の解析学に大きな貢献をしるしました.たとえば,

[1] f(x)=x,[−π,π]

を周期関数と見なした不連続関数のフーリエ展開は

  f(x)=2[sinx/1−sin2x/2+sin3x/3−・・・]

x=π/2とおくと,

  π/4=1−1/3+1/5−1/7+−・・・(グレゴリー・ライプニッツ級数)

また,x=π/4とおくと

  π√2/4=1+1/3−1/5−1/7++・・・

この式で,符号は2項毎に交代する.

 

[2] f(x)=x^2,[−π,π]

を周期関数と見なした場合のフーリエ展開は

  f(x)=π^2/3−4[cosx/1^2−cos2x/2^2+cos3x/3^2−・・・]

x=πとおくと,

  π^2/6=1/1^2+1/2^2+1/3^2+・・・(オイラー級数)

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