■無限級数(その10)

【3】無零調和級数の収束

[Q]分母に0が含まれている項をすべて取り除けば無零調和級数は収束する.

[A]10^α-1と10^αの間にある無零数の個数は9^α個だから,その間にある無零数の逆数の和は9^α/10^α-1より小さい.したがって,

  Σ1/a<Σ9^α/10^α-1=9/(1−9/10)=90

実際に,どこにも0がでてこない整数の逆数和は,収束はすごく遅いのですが,23.10345・・・に収束します.

 9抜きでも0抜きでも,どの1桁の数字を抜いても残った項は有限の値に収束するのです.さらにいうと1桁の数に限る必要はなく,どんな数を抜いても間引いた調和級数は収束します.9でも314159でも同じ理由から収束するのです.

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