■コペルニクスの逆定理(その7)
x=r1cosω1t+r2cosω2t
y=r1sinω1t+r2sinω2t
は,ω2=−ω1のとき楕円を描きますが,
ω1/ω2=k,r2/r1=|k|
という比をもつとき,kサイクロイドを描くことになります.
kが無理数のときは代数的ではなく,半径がr1+r2,|r1−r2|の2つの円で囲まれた環状領域を埋めつくします.kが有理数のときは周期的となり,サイクロイドは代数曲線であることが証明されています.たとえば,アステロイドとネフロイドは6次曲線,カージオイドとデルトイドは4次曲線です.
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【3】トロコイド曲線の係数
ハイポサイクロイドではm=n−1,エピサイクロイドではm=n+1とおくと,
x=mcosθ+cosmθ
y=msinθ+sinmθ
と表されますが,a/b比が整数とならないハイポ(エピ)トロコイド
x=acosα+bcosβ
y=asinα+bsinβ
の違いも代数曲線としての次数を決定するためには本質的なものでないことがわかります.
係数の違いは周期の違いほど代数曲線としての次数に影響を与えるものではありませんが,まったく与えないかどうかについてはすぐには答えられません.たとえば,トロコイド曲線
x=acosθ+ccosnθ
y=asinθ+csinnθ
とb≠a,すなわち,楕円上に中心をおき,円周上を回転する点の軌跡
x=acosθ+ccosnθ
y=bsinθ+csinnθ
のような係数の違いが次数に影響を及ぼすかどうか?
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[問]楕円上に中心をおく円周上を回転する点の軌跡
x=2cosθ+ccos3θ
y= sinθ+csin3θ
の代数曲線としての次数?
[問]楕円上に中心をおく単振動する点の軌跡
x=2cosθ
y= sinθ+csin3θ
の代数曲線としての次数?
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