■コペルニクスの逆定理(その4)

 ペリトロコイドなど、円上に中心をおき,円周上を回転する点の軌跡は

  x=acosθ+ccosnθ

  y=asinθ+csinnθ

で表すことができる。

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[1]ハイポサイクロイド

 n個の尖点をもつハイポサイクロイド

  x=(n−1)rcosθ+rcos(n−1)θ

  y=(n−1)rsinθ−rsin(n−1)θ

 n=2のとき,

  f(x,y)=y   −2≦x≦2

すなわち,固定円の直径と一致します(コペルニクスの定理).直径は2つの尖点をもっていて,その両端は退化した2つの尖点とみなすことができます.

 また,n=3,r=1とすると,デルトイドの媒介変数表示

  x=2cosθ+cos2θ

  y=2sinθ−sin2θ

 また,星形曲線アステロイドは固定円の半径が回転円の半径の4倍になっているハイポサイクロイドです.n=4,r=1とすると,アステロイドでは

  x=3cosθ+cos3θ

  y=3sinθ−sin3θ

ですが,3倍角の公式

cos3θ=4cos^3θ−3cosθ。sin3θ=3sinθ−4sin^3θ

を用いると

  x=4cos^3θ

  y=4sin^3θ

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[2]エピサイクロイド

 一方,エピサイクロイドは地球から見たときの惑星の逆行運動の説明に用いられた曲線で,古代ギリシア人は,惑星の動きを表現するために周転円(円の周りをまわる円)を考えていたことが知られています.エピサイクロイドは

  x=(n+1)rcosθ−rcos(n+1)θ

  y=(n+1)rsinθ−rsin(n+1)θ

で与えられます.

 固定円と回転円の半径が等しい場合,エピサイクロイドは心臓型曲線(カーディオイド)を描きます.カーディオイドは,n=1として

  x=2cosθ−cos2θ

  y=2sinθ−sin2θ

 ネフロイド(n=2)の場合は,

  x=3cosθ−cos3θ=6cosθ+4cos^3θ

  y=3sinθ−sin3θ=4sin^3θ

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