■p進数体(その6)

【1】ヘンゼル符号

 例えば、586の5数展開は

  586=4・5^3+3・5^2+2・5^1+1・5^0

であるが、係数を鏡映することによってp進法のヘンゼル符号H(p,r,α)が得られる。

H(5,4,586)=0.1234

               

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分母bが因数pを含まない分数α=a/bの場合は、

p^rを法とする整数に変換される。例えば、α=1/16、p=5,r=4とすると、5^4=625

1/16=586 (mod625)

1=586・16 (mod625)

1/16=586=4・5^3+3・5^2+2・5^1+1・5^0

H(5,4,1/16)=0.1234

               

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【1】ガウスの方法

ここではディオファントス方程式

  16a-625b=1

を満たす最小の整数解(a,b)を探してみよう。16と625は互いに素(16,625)=1であることを注意しておきたい。

(a,m)=1に対して

  x=c/a (mod m)

と書くことにすると、c/aがあたかも分数で、cとaにmの倍数を加減できることが示される。たとえば、

  16x=1 (mod625)

x=1/16=626/16=313/8=938/8=469/4=1094/4=547/2=1172/2=586 (mod625)

16・586=9376=1 (mod 625)

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