■ベルヌーイとオイラー(その2)

オイラーは有名なバーゼル問題を解決した。

18世紀最大の数学者オイラーが1736年に発見した結果はエレガントなだけでなく意外なものでした.その無限級数とは調和級数を拡張させた

 1/1^2+1/2^2+1/3^2+1/4^2+・・・=π^2/6

です.

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 この式の驚くべき点は自然数のみを含む級数の極限に円周率πが突然現れることです.実際,この足し算をいくら見つめても答えに円周率の現れそうな気配はまったくありません.

 1728年にヤコブ・ベルヌーイはこの和が8/5に近いと述べ,その後,オイラーは何年もこの足し算にとりつかれ大変な努力の末にこの値を求めましたが,π^2/6であることをつきとめたとき,平方数の逆数和のかなたに円周率が浮かび上がる不思議にとても感動したようです.

 オイラーの無限級数和Σ1/n^s はsの関数とみるとき,ゼータ関数ζ(s)として知られており,ゼータ関数は調和級数

  ζ(1)=H∞=1/1+1/2+1/3+1/4+・・・=∞

を一般化したものと考えることができます.

 ゼータ関数を用いると

 1/1^2+1/2^2+1/3^2+1/4^2+・・・=π^2/6=ζ(2)

と表されます.以下,ζ(4)=π^4/90,ζ(6)=π^6/945が続きます.

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