■周長積分(その7)
【3】ヤコビの楕円関数・テータ関数
ヤコビは第1種不完全楕円積分
f(x)=1/{(1-x^2)(1-k^2x^2)}^(1/2)
ω=F(z)=∫(0,z)f(x)dx
に対して,正弦関数をまねて,F^(-1)(ω)をsnω=F^(-1)(ω)と定義し,
sn^(-1)z=∫(0,Z)(0-Z)f(x)dx
を得ました.また,三角関数にならって
cnω=√(1-sn2ω),dnω=√(1-k2sn2ω)
と定義しました.関数sn,cn,dnがヤコビの楕円関数です.
三角関数に対応する楕円関数sn,cn,dnがヤコビの楕円関数と呼ばれるのに対して,指数関数に対応するのがヤコビのテータ関数で,ヤコビはテータ関数:
θ3(z)=1+2Σq^(n^2)cos(2nπ)
などを使って,楕円関数を表すことにも成功しています.テータ級数はベキが平方数であるような交代級数であることがわかります.
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