■学会にて(京大数理解析研・その37)

【1】アステカダイヤモンドを畳で敷きつめる</P>

 アステカダイヤモンドとは同じ高さの階段を4個貼り合わせてできる図形である.

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 ×4     ×4      ×4

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  n=1   n=2      n=3

 n=1のアステカダイヤモンドの畳敷きは2個の畳を水平に置くか垂直に置くかの2通りの敷き方がある.n=2については全部で8通り,一般にサイズnのアステカダイヤモンドの畳敷きは2^n(n+1)/2通りある.

 この公式は1992年,4人の数学者エルキース,クーパーバーグ,ラーセン,プロップによって発見されたが,K(n,n)すなわち奇数の2乗を2^n倍したものよりもずっと簡単である.

 サイズnのアステカダイヤモンドの畳敷きの数

  Dn=2^nDn-1

はサイズn−1のアステカダイヤモンドの畳敷きが与えられたとすると,その各々に対してn個のサイズ1の畳敷き(2通り)の敷き方数(2^n通り)をかけたものの反復によって得られることを示している.正確にいうとn+2個のサイズ1の畳敷きの対称性を考えると4で割る必要があり,したがってn個のサイズ1の畳敷きと同数になるのであるが,実際,そのような図形的な繰り返し式証明法が知られている.

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