■学会にて(JCDCG^3,その3)
ここでは
(1+x)
(1+x)(1+x+x^2)=1+2x+2x^2+x^3
(1+x)(1+x+x^2)(1+x+x^2+x^3)=1+3x+5x^2+6x^3+5x^4+3x^5+x^6
を考えます.
これをポアンカレ多項式と呼ぶのだそうですが,この多項式はアミダクジに関係する組み合わせ論的意味をもっています.
ポアンカレ方程式
(1+x)=0
(1+x)(1+x+x^2)=1+2x+2x^2+x^3=0
(1+x)(1+x+x^2)(1+x+x^2+x^3)=1+3x+5x^2+6x^3+5x^4+3x^5+x^6=0
の解は,すべて複素数解で,
|xi|=1
となる.
(1+x)(1−x)=1−x^2
(1+x)(1−x)(1+x+x^2)(1−x)=(1−x^2)(1−x^3)
(1+x)(1−x)(1+x+x^2)(1−x)(1+x+x^2+x^3)(1−x)=(1−x^2)(1−x^3)(1−x^4)
3次元の場合の母関数は
(1−x^2)(1−x^3)(1−x^4)/(1−x)^3
であるから,無限ポアンカレ級数を考えると,その母関数は
(1−x^2)(1−x^3)(1−x^4)・・・/(1−x)^n=(1+x)(1+x+x^2)(1+x+x^2+x^3)・・・
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【1】置換多面体
正六角形(2次元置換多面体)の頂点に3桁の数字をラベルし,隣接する頂点(辺で結ばれる頂点)にはその互換となる数字をラベルする.切頂八面体(3次元置換多面体)では頂点に4桁の数字をラベルし,隣接する頂点(辺で結ばれる頂点)にはその互換となる数字をラベルする.
たとえば後者の場合,1234に隣接する頂点には
2143,1324,1243
がくる.これが多面体を取り囲むわけであるから,その頂点数は4!=24となる.
一般に,n次元置換多面体のファセット数は2(2^n−1),頂点数(n+1)!,次数n(したがって辺数(n+1)!n/2),平行な辺の組数n(n+1)/2となる.
置換多面体は多面体的組み合わせ論における用語であるが,それとはまったく別の空間充填多面体の立場から,ミンコフスキーが原始的平行多面体としてすでに発見していたものである.
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置換多面体はアミダクジ多面体と考えることができる.たとえば,切頂八面体(3次元置換多面体)の場合,1234に隣接する頂点には
2143,1324,1243
の3頂点がくる.
言い方を変えると,1ステップで移ることができる頂点は3個ある.それでは,頂点(1234)から
[Q]2ステップで移ることができる頂点は何個あるだろうか?
[Q]3ステップで移ることができる頂点は何個あるだろうか?
[Q]4ステップで移ることができる頂点は何個あるだろうか?
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[Q]何ステップですべての頂点に移ることができるだろうか?
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